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「仕事を生み出す圧力」ほぼほぼ日記(163)

Posted on 2025年8月22日

あるネット記事に「米国で大卒の若者が「就職氷河期」のような状況に陥っている」ことが紹介されていました*1。「新卒レベルの職種はAIに置き換えたり、少なくともタスクの一部を担ったりできる」とのこと。この傾向が日本でも同様に起こるか?について、いろいろ議論があって欲しいと思います。

まず仕事ありきで実行者が張り付く組織の場合は新卒採用を止めて機械やAIに置き換わることが想像できます(実行者はどのような人間であろうと、たとえAIであろうと良いから)。いっぽうで、まず人間ありきで人材を活かす仕事を生み出そうとする組織の場合は新卒採用を簡単に止めてしまうことはないと考えます。前者が欧米の考え方で(仕事中心)、後者がこれまでの日本の考え方です(人間中心)。アメリカの考え方は社会のダイナミズムを生むともいいます。だから日本でも仕事中心(たとえばジョブ型)のほうに変化すべきだともいいます。それでも、アメリカのような状況に必ずしも日本はならないように思うし、そうならないほうが良いと私は考えます。

平野啓一郎の『私とは何か ー 「個人」から「分人」へ』(講談社現代新書 2012)に次のような文章がありました。

「とはいえ、自分のしたいことが、そんなに簡単にわかるわけがない。若いのに、夢も目標もないのかと言われるが、職業の多様性は、元々は、社会の必要に応じて生じたもので、色々な個性の人間がいるから、それを活かせるように多様な職業が作られた、というわけではない。手紙を届けるのが得意な人がいるから、郵便局が作られたわけではなく、手紙のやりとりが必要だから、郵便局が作られ、そこで働く人が求められているのである。」

確かに大きく言えばそのとおりです。しかし、仕事のほうが先にあったとは言え「自分のしたいこと」という言葉には人間を活かそうとする気持ちがにじみ出ています。日本において個々の企業組織に迫れば、従業員の個性や能力を活かし、人間が生きていくために仕事(職務)のほうを生み出してきた面も大いにありました。この「仕事を生み出す」という動きが、企業の枠を超えてダイナミックに起きるのか、企業の枠内で緻密に起こるかの違いがあるのかもしれません。こう考えれば、どういう経路をたどるかは国柄によって異なるだろうけれど、AIの出現が新たな仕事を生み出す圧力となり結果的に人を活かす、ということになってほしいです。

遠くの国でAIが若者の仕事を奪っている記事を読んでふと思ったことです。

*1 「米国の大卒、「就職氷河期」 AIが新人の仕事代替」 時事通信 外経部2025年08月17日07時08分配信

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