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「目標による管理を再考」 ほぼほぼ日記(161)

Posted on 2025年8月8日

「目標による管理」は、もはや多くのビジネス現場で馴染み深いものです。人事評価のサブシステムの定番でもあります。ある調査によれば、大企業では47%、中小企業では22%で導入されているとのこと*1。私の実感ではもっと多く、なんらかの目標設定型の仕組みを導入する企業があるように思います。目標による管理は1950年代に提唱され長い歴史がありますが、現代においても、これを導入した企業が問題を抱えることは多いものです。

まず、企業組織観には大きくふたつの考え方があります。ひとつは「仕事中心」の考え方、もうひとつは「人間中心」の考え方です。誤りを恐れずにざっくりといえば、仕事中心は19世紀に遡る能率的だが非人間的な考え方、人間中心は20世紀になってからで人間関係を重視するが非合理な考え方といえます。この両者は対立的な関係とみられ、どちらが重視されるかをめぐって議論を生みました。しかし、これらはバランスとったり二者択一ではなく、「統合」するべきであるというのが目標による管理の理念です。

これは、三隅ニ不ニのPM理論でいうhi-hi象限に現れる理想形に似ています。目標による管理の人間観は「人は正しく状況を理解すれば正しく仕事に打ち込む」というものです。仕事中心と人間中心が統合された形とは、「現状理解に基づき正しい目標(到達水準の)設定を行い、指揮命令されることなくイキイキと仕事に打ち込む」という理想的状態です。

もしある企業で、目標による管理の運用がマズいとすれば何が原因なのでしょうか。この理想的状態に照らせば、現状理解が不十分であるため目標設定も不十分であることが原因かもしれません。この場合に解決すべき課題は、経営トップあるいは部門トップがまず組織の現状理解を深めさせることです(たとえば、明確な目標と方針を部下に示すなどによって)。誰だって切実で肌身に感じるような現状を知れば適切な目標設定をすると信じるわけです。つまり先ずはトップの役割が重要なのです。ところが、問題を抱える企業は往々にこれが不足しているように思います。さらに厄介なパターンは、トップの目標が不明瞭にもかかわらず部下には目標を立てさせたがるような場合。まったく本末転倒というべきでしょう。

*1 調査シリーズNo.206『人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査』|労働政策研究・研修機構(JILPT)

参考書籍『最新:目標による管理』幸田一男 産能大学出版部 H14.2.5 14版

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