南相馬市の小高区は福島第一原発にほど近いところでしたが日中は立ち入ることができました。小高駅前はすべてが止まったままのように、いまだ窓ガラスが割れ、ブルーシートがかかる家屋があります。
そこからざっと10キロほど離れたところが南相馬市役所のある市内中心地になります。そこで話を聞いたクリーニング店の社長は復興に向け、並々ならぬ決意を語ってくれました。
「他人任せでは何も進まない、被災した地元の結束が重要だ」
あの後すぐにクリーニング店を再開されたとか。「お客様がいたからだ」と語ってくださいました。
原発事故がありながら南相馬では生活がありました。地域に支えられ、頼られている自分に責任と勇気を改めて感じたことでしょう。「なぜ自分が商売しているのか？」極限状態でこそ解るビジネスの核心がありました。